嵯峨街道と周山街道と高台の道の三差路の一角に福王子神社があります。御室御所(仁和寺の宮)の守護神であった光孝天皇の皇后斑子女王を祭神とし祀ってあります。

福王子神社にお参りする人は安産の守護を祈願します。とくにこの地方の(御室学区の一部、宇多野、常盤、太秦学区)の氏神信仰があります。
例祭は10月第3日曜は、式典後、みこし巡幸があります。高雄街道を上って鳴滝本町から、宇多野病院、もどって御室から仁和寺に入ります。仁和寺に金と白のご幣を持って入ります。

神仏混合の名残の珍しい行事です。
境内には、山越にあった〃さざれ石″があります。嵯峨天皇が嵯峨離宮へ行幸の途中このあたりで大小数個の石があり、おおつきの者が「わが君は千代の八千代にさざれ石のいわほとなりてこけのむすまで」読み上げたところ天皇はたいへんおよろこびになり、さざれ石と仰せられたところからさざれいしとよばれるようになったといわれています。

社伝によりますといまから1100年の昔、光孝天皇が御室大内山のふもとに、国家の安泰と仏法の興隆をねがって伽藍の建立に着手され、その完成をみないうちにおなくなりになりましたが、宇多天皇が遺志を継ぎ母の斑子女王とともに造営しました。
福王子神社はその後頭陀(ずし)寺に葬られた斑子女王の陵墓がこのあたりにありましたので、この地にお宮が造営されたといわれています。しかし応仁の乱で消失しました。

現在の社殿は寛永21年(1644)徳川三代家光公よりご寄進を受け、仁和寺の宮、覚深法親王が仁和寺の再建と同時に造営された一間社造りです。

名称 福王子神社(ふくおうじじんじゃ)
祭神 斑子女王
ご利益 安産の守護
住所 右京区宇多野福王子町
電話 075-463-0937
拝観時間 自由
料金 無料
アクセス 市バス「福王寺」下車

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