この寺にお参りをする人は安産を祈願します。


朝早くからご本尊千手観音にお参りになります。
ことに毎月18日は観音さんの日で、心の悩みを持つ人がこのお寺の門をくぐり身も晴れるといわれます。
境内に子安地蔵尊があります。安産の信仰があり、そのため腹帯を受けにこられます。 このあたりは王朝七野の一つ紫野で桜の名所で知られたところです。広大な広野で狩猟もおこなわれていました。淳和天皇がこのあたりに離宮をつくられ天長9年(832)に行幸になりお供の文学者に和歌・詩歌を作らされ、ここを雲林亭となづけられました。

庭園は美しく、文人を交えて歌舞の宴もおこなわれました。源氏物語など物語でしばしば雲林院の名はあらわれ、古今集以下歌枕としても有名で、謡曲「雲林院」は、こうした昔をしのんでつくられています。その後は仁明天皇の皇子常康親王が出家され、千手観音を安置、寺に改め雲林院とよばれました。後元慶8年(884)僧正遍昭を招いて、宮寺となりました。雲林院では菩提講が名高く、歴史物語の大鏡には、この菩提講で落ちあった老人の昔物語という趣向で展開します。
しかし、この雲林院は、鎌倉時代には、すっかりおとろえて、雲林院の土地には、元亨4年(1324)大徳寺が建立され、その後 火災のため焼失、宝永4年(2707)再建されましたが、寛政9年1797)客殿・庫裏を大徳寺狐蓬庵に移し、再建されたこの観音堂にいまもお参りが続いています。

修正会は1月1日から3日間、除夜の鐘が鳴るとお参りが始まりお鏡餅が飾られます。2月節分は、豆と古札を持ってこられます。回向をして人形に名前を書いて厄除けの祈願をされます。

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名称 雲林院(うんりんいん)
祭神 十一面千手観世音菩薩
ご利益 安産
住所 京都市北区紫野雲林院町23
電話 075-417-3154
拝観時間 自由
料金 無料
アクセス 市バス「大徳寺」下車南すぐ。