「尼ヶ池身替り地蔵」にお願いする人は一人一願が成就するようにお参りになります。
日頃このお地蔵さんを信心している方がありました。車にはねられましたが、奇跡的に命が助かりました。
このお地蔵さんについてはこんな話が伝わっています。むかし朱雀院の近くに時姫という美しい女官がすんでいました。身分も高く、教養も深く、信心にあつくいつのころからか評判になり、この女官に思いをよせる男性もすぐなくありませんでした。
とりわけふたりの男性が熱心でした。ひとりは貴族ひとりは身分の低い下級官吏でした。時姫はふたりの恋に悩みました。そんな姫の悩みをしらなかった下級官吏は「まともに戦っては勝つ見込みがない」と考えてとっさに時姫を殺そうと考えて朱雀院にしのびこみました。彼は刀を抜くと一気に首をはねました。「カチン」と枕の下にころがったのはお地蔵さんの首でした。下級官吏はびっくりして逃げて帰りました。
無言狂言で無形文化財「桶取り」の上演される期間中にこのお地蔵さんにお参りします。
「壬生縁起」によりますとむかし壬生寺の近くに白拍子の娘に照子という人がありました。左手の指が三本しかない身体障害者でしたからこんど生まれてくる時には五体健全な人間に生まれてくるように壬生寺に日参し、尼が池の水を汲んで地蔵さんに供えました。
このころ和気俊清という人が毎朝壬生寺へ日参していましたが、いつしか照子を見染めて、たいへん親しくなりました。
これを知った俊清の妻は嫉妬のあまり狂い死にしました。両人はその非を悔い、亡くなった妻の菩提を弔うために出家しました。
この寺は昭和17年但馬の人で夢に見られた丹波の覚王寺の蔵におさめられていた観音さんをこの池に持ってきて福田寺を立てられました。
| 名称 | 福田寺(ふくでんじ) |
| ご本尊・祭神 | 子安観音 |
| ご利益 | 安産・雨乞い祈願 |
| 住所 | 京都市中京区壬生天池町37 |
| 電話 | 075-841-5422 |
| 拝観時間 | 9:00~17:00 |
| 料金 | 無料 |
| アクセス | 市バス「千本三条」下車 西へ200メートル |
| ホームページ | http://www.fukudenji.com |