正式には引接寺といいますが、「千本えんま堂」は本通り寺之内上る商店街の中を通り抜けたあたりに入り口がある。

正式には引接寺(いんじょうじ)といいますが、本尊とするえんま大王により、千本えんま堂の方がよく知られています。
康暦元年(1378)円阿上人より勧進された銅鐘銘によれば、当時は寛仁年間
(1017~21)に源信の弟子定覚により開創され、その時すでに釈迦如来も安置されていたといい、また大念仏もおこなわれていたことが記されています。
現在の千本通は平安京の朱雀大路にあたり、鎌倉時代にいたり平安京の大内裏が衰微していく中で、京の葬送の蓮台野への往還路となっていましたが、このような宗教的雰囲気をふまえて、この周辺に千本釈迦堂が建てられたと思われます。千本通の名も千本の塔婆に因るともいわれています。寺運は一時衰えましたが、文永10年(1273)に明善により再興され、室町時代に至って境内で勧進能などが催されました。
春の念仏狂言は現在でも壬生寺、清涼寺とともに三大念仏狂言として京の人々に親しまれていますが、この寺の念仏狂言の特徴はセリフを伴うところで、当初は念仏会の合間に狂言を催したものと考えられます。また、当寺には北山山荘よりわけられたという桜の名木 普賢象桜がありますが、先に述べました念仏狂言はこの花の開花を期して始めるとされており、文字通り京の春を告げる行事でした。
冥土にいった小野篁(おのの たかむら)がえんま大王に請われて精霊迎えしたのにはじまるといわれる、当寺のウラ盆は室町時代には京の夏の行事としてすっかり定着していました。
境内の普賢像の桜の見ごろは4月19日~23日)です。
引接寺(いんじょうじ)は、京都市上京区千本通廬山寺上る閻魔前町にある、高野山真言宗に属する寺院である。
一般には千本ゑんま堂(せんぼん えんまどう)と通称される。春の念仏狂言で知られる。
引接とは、仏が衆生を浄土に往生させること。その名の通りこの寺は、かつての京都の3大墓地であった化野、鳥辺野、蓮台野(れんだいの)の一つである蓮台野の入り口に立っている。現在でも地獄の裁判官である閻魔の像を祀り、「悪いことをするな」「嘘をついてはいけない」という子供らへの教戒の場となっている。寺務所では「えんま様のお目こぼし」というかき餅も売られている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より』
| 名称 | 引接寺(いんじょうじ)千本えんま堂(せんぼんえんまどう) |
| 本尊・祭神 | えんま大王 |
| ご利益 | 病気平穏・厄除開運・縁結び |
| 住所 | 上京区千本通り鞍馬口下る |
| 電話 | 075-462-3332 |
| 拝観時間 | 自由 |
| 料金 | 無料 |
| アクセス | 市バス「千本鞍馬口」下車すぐ |