鞍馬の火祭で知られる由岐神社は勒神社とも書き、もともと御所内に祀ってあったものを天慶3年(940)この地に勧請したものです。


勒は「矢入れ」で、天皇の病や世上の不安があったとき、勒をかかげて厄除け祈願したと伝えられます。

鞍馬山の山腹に建立された社殿は、地形を巧みに利用した懸崖造りで中央部を通路としたみごとなもので拝殿は重要文化財です。
本殿には大巳貴命、少彦名命を主神として祀り鞍馬の氏神さまです。このため、病気平癒、厄除け祈願の方がお参りするわけですが、なぜか安産祈願の方も多くみえます。
これは本殿の前に子をだいた高麗犬の狛犬(重文)があり、安産のご利益があると信仰されてきたためです。
戌の日に妊婦が腹帯をして安産祈願する習慣は、この神社から起ったと伝えられます。

鎌倉時代の作という本物の狛犬は現在、国立京都博物館に保存され、現存のものは上田貴久丸作で、本物より少し大きく作られています。由岐神社では安産祈願の女性たちに狛犬の土鈴や腹帯を授与しております。

京都三大奇祭の一つ、鞍馬の火祭は10月22日の夜催される。この日、都大路では京都三大祭の一つ時代祭があり、入洛客は昼と夜のイベントを見物する人も多い。火祭は平安の昔、この地に御所からご祭神が勧請されたとき里人が松明を持って迎えたことに由来するもので、2日がかりのお祭でした。
近年は里人がサラリーマン化したため、クライマックスのお神輿が長い石段を降りてくるのは9時半ごろとなりました。このお神輿のツナに女性が触れると安産するといわれます。

名称 由岐神社(ゆきじんじゃ)
祭神 大巳貴命・少彦名命
ご利益 火難除け・子授け・安産・病気平癒・厄除け・開運
住所 京都市左京区鞍馬本町1073
電話 075-741-1670
拝観時間 受付時間 午前9時~午後3時
料金 初穂料は、ご祈願1件につき 8,000円から
アクセス 京福電鉄「鞍馬」下車 北1キロ
ホームページ http://www.yukijinjya.jp/

おすすめの記事