東山区・隻林寺の地蔵菩薩にお参りする人は、持病平癒をお祈りします。


隻林寺は東山のふもと、四季それぞれに静かなたたずまいの真葛ヵ原にあります。

明治の初めの近郊の人の重病が完治して以来病気平癒を祈る人たちの信仰が跡を絶たず、香華・法灯と共に地蔵菩薩の慈悲の法縁が豊かに受け継がれています。
地蔵菩薩は境内の一角に祀られている、石仏で特有のお姿は如何にも豊かな慈悲の姿を示しています。

寺伝によりますと延暦24年(805)桓武天皇の勅命によって、伝教大師(最澄)は唐より帰朝して当寺を建立され、この地が唐の沙羅双林寺に似通っているところから寺名とされ、延暦寺建立の際には当寺をその別院とされたと伝えられます。
また、鳥羽上皇は当寺を深く崇敬され、永治元年(1141)辰筆法華経を奉納し、皇女綾雲女王(双林寺宮)を当寺の住職とされました。

建久7年(1196)土御門天皇皇子静仁親王もまた当寺において得度され、皇室とのゆかりも大変深いものを持つ寺です。応安6年(1372)時宗国阿上人が再興して国阿派の本山となり、東山道場と称しました。応仁の乱で再び衰え、明治になり、天台宗に復帰しました。

本堂には薬師如来重文)坐像が安置されている。森厳な顔立ちは貞観時代の様式をただよわせ、大変見事なできばえです。愛染明王・阿弥陀如来・聖徳太子孝養像。大黒天半迦像・聖天像・国阿上人92歳椅座の像もあります。

名称 隻林寺(そうりんじ)
ご本尊・祭神 薬師如来
ご利益 持病平癒・病気平癒
住所 京都市東山区下河原鷲尾町527
電話 075-561-5553
拝観時間 午前9時~午後4時
料金 大人 200円
アクセス 市バス「東山安井」下車徒歩10分

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