弁天さんにお参りするのは、祇園の芸妓さんが芸事上達を願い、一般の人は病気回復・商売繁盛・家内安全を願います。

円山公園を東にのぼりますと石鳥居が見え、お堂の奥に細い滝があります。
これが円山弁天堂です。
ここは安養寺の飛地境内になり、安養寺の鎮守として慈円僧正がお祀りした弁財天です。
この弁財天は古来から秘仏とされています。弁天さんのお使いとしてお堂のうしろに宇賀神さんをお祀りしています。安養寺の象牙の巳さんのお守りは除災招福として財布にいれておくとご利益があるといわれます。
この弁財天の祠がりっばになったのは、後小松天皇のころといわれます。源昭という琵琶法師がおりました。有名な琵琶の名手になって宮中で秘曲が演奏されますようにこの弁財天を信仰しました。その甲斐があって源昭の名が世に広まり宮中でからのお招きにあずかりました。
琵琶法師のあこがれていた殿上にあがり一生けんめい琵琶を演奏しました。源昭はこれも日ごろ弁財天を信仰したお陰によるものだと思い、大へん喜んで弁財天のお堂を建立し寄附しました。
寺伝によりますと、安養寺は延暦年間(782~806)伝教大師が建てられた寺で、ここは法然上人が30数年間念仏を広められた吉水草庵の跡で、念仏発祥の地といわれ、法然の教えをうけたところでもあります。
その後荒れ果てていましたが、室町時代で、念仏発祥の地といわれ、親鸞上人が果てていましたが、室町時代に国阿上人が再興し時宗となりました。いまでも浄土宗の信者の方が、お念仏の根本道場としてお参りされています。
弁天堂の東北には、鎌倉時代の大変りっぱな宝塔を彫った石があって慈円の墓といわれ、このあたりには見られない石造美術で重要文化財になっています。
| 名称 | 安養寺(あんようじ) 円山弁天堂 |
| ご本尊・祭神 | 阿弥陀如来 |
| ご利益 | 芸事上達・病気回復・商売繁盛・家内安全 |
| 住所 | 京都市東山区円山八坂鳥居前円山町624 |
| 電話 | 075-561-5845 |
| 拝観時間 | 8:00~17:00 |
| 料金 | 無料 |
| アクセス | 市バス「祇園」下車東へ 徒歩15分 |